世田谷区砧の集合住宅
data
竣工 |
|2024年 |
所在地 |
|東京都世田谷区 |
用途 |
|共同住宅 |
規模 |
|WRC造・地上4階 |
戸数 |
|19戸 |
延床面積 |
|1184.11㎡ |
意匠設計 |
|株式会社アラキ+ササキアーキテクツ |
協働設計 |
|nackle design office(現:hiro nakata atelier) |
構造設計 |
|株式会社ブレン設計事務所 |
設備設計 |
|加藤設備設計事務所 |
施工 |
|小原建設株式会社 |
photo |
|imagegram inc. |
ー砧の三塔ー
東京都世田谷区砧の閑静な住宅街、駅から少し離れた高低差のある敷地に建つ集合住宅の計画です。
奥に長い細長い敷地で、西側道路以外の三方は住宅群に囲まれているため、隣地に建物を寄せてしまうと採光やプライバシーの確保が難しい環境でした。
また、T字路の正面に面する敷地のため、プライバシーと開放性の両立させることを考えました。
そこで、周辺に立ち並ぶ戸建住宅群のボリューム感から逸脱しないように、 ファサードに三つの塔状ボリュームを形成しました。
煉瓦タイルでつくられた三本の煉瓦塔は雁行させ、その間につくられたバルコニーには陰影が生み出され、煉瓦棟には開口を設けないことで、住空間を前面道路から遠ざけ、道路側住戸のプライバシーを守る計画としました。
敷地奥の住戸は、すべて南側に面しているため、南側に空地をとり採光を確保しつつ、インナーバルコニーを設けることで、隣家との間に程よい距離感を生む構成としました。
また、細長い敷地の集合住宅は単調な計画になりがちですが、共用廊下を雁行させることで、各住戸間のプライバシー性を高めつつ、奥行き感を生み出しました。
外部は、赤褐色の煉瓦タイルが際立つように、煉瓦タイル以外はダークグレー色でまとめて陰影のあるファサードとし、内部はアースカラーでまとめ、落ち着きのある空間とするとともに、容積率は使い切ることで、クライアントの要望に応える建物計画としました。
三本の煉瓦塔・インナーバルコニー・雁行廊下により、周辺環境から距離をとり、奥行きを与え、住空間に居心地を与える、心豊かな暮らしの提供を目指しました。